Skip to main content
Manage2026年8月3日

入荷した商品に不足(欠品)があった場合、どのように在庫数の正確性を維持しますか?

入荷数の不足は、検品せずにそのまま受け取った瞬間に在庫記録を壊してしまいます。正確な在庫数を維持するための受入ルーティン(発注書との照合、事前のカウント、当日中の調整)を紹介します。

Mathias NielsenMathias NielsenCEO, Final POS
在庫数の正確性を維持するため、タブレットと照合しながら届いた箱を数える店舗従業員

在庫数の正確性を保つには、実際に届いた数量を数え、そのカウントを発注内容と比較し、商品を棚に出す前にシステム上の在庫数を実際の数値に修正することが不可欠です。出荷伝票(仕入先が発送したと主張するリスト)で在庫数が決まるわけではありません。決定するのはあなたのカウントです。

入荷不足は珍しいことではなく、日常的に起こります。仕入先によるケース単位の不足、サイズの代替、複数回に分けた配送、単なる数え間違いなど様々です。週に数回の入荷がある店舗なら、1年の間にこれらすべてに遭遇するでしょう。それでも正確な在庫数を保持している店舗は、「確認されるまではすべての箱の数量が間違っている」という前提で検品ルーティンを確立しています。

なぜ入荷不足が在庫データを損なうのか?

多くの小規模店舗が仕入先を鵜呑みにして受け入れてしまうからです。忙しい朝に入荷が届くと、伝票をちらっと見ただけで、発注通りの全数量をシステムに入力してしまいます。24個の発注に対して仕入先が20個しか送ってこなかった場合、POS上には存在しない4個の「幽霊在庫」が生まれます。

このファントムストック(実体のない在庫)は、以下のような悪影響を及ぼします。

  • 売り越し(オーバーセル)。オンライン注文から電話での取り置きまで、在庫を約束するあらゆるチャネルで、提供できない商品を約束してしまいます。

  • 自動再発注の停滞。システム上は十分な在庫があると判断されるため、棚が空になるまで補充がトリガーされません。

  • 棚卸減耗の誤診断。数ヶ月後の棚卸しで不整合が発覚した際、失われた数量が盗難として処理されてしまい、仕入先へのクレーム対応期限もとっくに過ぎてしまいます。

盗難はよくニュースになりますし、NRF(全米小売協会)の2023年セキュリティ調査¹でも小売の棚卸減耗(盗難、破損、エラーによる在庫喪失)の約65%を占めるとされています。それでも、残りの約3分の1はプロセスの失敗や単純なミスによるものです。仕入先を鵜呑みにした検品はこの分類に該当し、盗難と違って100%自店舗でコントロール可能です。

搬入口で発注書と照合しながら届いたケースを数える店主

発注書に基づく適切な受入処理とは?

発注書(PO:何をいくらで発注したかの自社記録)は、受入作業を「推測」から「検証」へと変えるツールです。発注書がないと、仕入先の出荷伝票で自らの成果を自己採点することになります。自社のPOが発注システム、メール、スプレッドシートのいずれであっても、ルーティンは同じ5つのステップです。

  1. 箱を開ける前に発注書(PO)を用意する。検品には仕入先が作成した書類ではなく、自社が作成した一次資料が必要です。

  2. 出荷伝票の数量を事前に見ずに、現物をカウントする。「正しい」数値を知ってしまうと無意識にその数に寄せてしまう傾向があり、これは棚卸し(サイクルカウント)と同じブラインドカウントの原則に基づいています。

  3. 3つの数値を比較する:発注した数量、伝票に記載された数量、箱に入っていた実際の数量です。このパターンで何が起きたかがわかります。発注24、伝票24、箱の中身20の場合:ピッキング不足です。補填申請を行いましょう。伝票に20とある場合:仕入先が不足を承知で出荷しています。24個分を支払う前にバックオーダー(入荷待ち)の有無を確認してください。

  4. カウントした実数値へ当日中に在庫を調整する

  5. クレーム対応期限内に不足を報告する。多くの仕入先は利用規約で不足報告の期限を厳しく設けています。即日報告が最も確実な習慣です。

中身を数える前に、上に納品書が載った配送箱を開ける様子

入荷不足が発生した直後にすべきこととは?

入荷不足によって生じる2つの問題を分けて考えましょう。お金の問題(受け取っていない商品の代金を支払った、または支払おうとしている)と、データの問題(在庫記録が間違った状態になろうとしている)です。データの枠組みを即座に修正し、お金の問題は別の進行で処理します。

まずカウント数を調整します。次に配送品を撮影し、出荷伝票を保管し、カウントした数量と日付、イニシャルを伝票に追記します。これが仕入先へのクレームの証拠となり、在庫調整の監査証跡となります。

やってはいけないのは、交渉が長引いている間、システム上の数量を24個のまま放置することです。記録が間違っている期間は毎日、レジでの販売、再発注ポイントの判断、レポート出力のすべてが虚偽のデータに基づいて動作してしまいます。仕入先からの返金返還でお金は補填されますが、在庫数の修正はしてくれません。

長期的に入荷不足による在庫データの混乱を防ぐには?

各仕入先の納品率(注文した数量に対して実際に納品された割合)を追跡します。毎回注文の92%しか納品しない仕入先の傾向がわかれば、発注量を多めにする、早めに再発注する、発注先を変えるなどの対策が取れます。入荷時にすべての差異を記録して初めてこのパターンが見えてきます。

そして、ルーティンを徹底します。毎回の入荷を必ず同じ手順で、発注書と照合して担当者が検品します。たまに精密な監査を行うよりも、毎回5分の検品を行う方が効果的です。店舗間で在庫を移動する場合も、同様の在庫移動確認の規律が適用されます。

最後に、定期的カウントでこのルーティンをサポートします。検品の規律により搬入口での不足を捕らえ、計画的なサイクルカウントで漏れてしまった部分を補補補完します。照合する基本数値が古くては機能しません。リアルタイムの在庫追跡の重要性についてはPOS在庫管理で在庫の混乱から管理された状態へでも説明しています。Final POSでは、Merchant Hub内で拠点ごとに理論在庫が追跡され、商品追加時にトグルを1つオンにするだけで在庫追跡を有効化できます。バックヤードで修正した数値が、そのままレジで消費されるリアルタイムの数値として反映されます。

作業員がタブレットで在庫数を調整している間のバックヤードの空いた棚

それでは、入荷不足があった際にも在庫数を正確に保つには?

届いた数量をカウントし、出荷伝票ではなく発注書と照合し、当日中に実数値へ在庫を調整し、仕入先への返金請求は別の課題として進めます。原則として、在庫数を決定するのは出荷伝票ではなく、実際のカウントです。 これらの用語の半分が初めての場合は、新規事業者が知っておくべき30のPOS用語からご覧ください。

よくある質問

ファントムストック(幽霊在庫・架空在庫)とは何ですか?

POS上では存在することになっているものの、実際には棚に存在しない在庫のことです。注文全数で受入処理をしてしまった入荷不足のほか、未記録の破損やスキャン漏れなどが代表的な原因です。

発注書(Purchase Order)と出荷伝票/納品書(Packing Slip)の違いは何ですか?

発注書は、何をいくらで注文したかを自社で記録したものです。納品書は、仕入先が何を発送したかを記録したものです。適切な入荷検品では、単に納品書を確認するだけでなく、実際の納品物を発注書と照合します。

仕入先による納品不足クレームの解決を待たずに、在庫数を調整すべきですか?

はい。レジ会計、再注文、レポートの正確性を維持するために、実際にカウントした数量に当日中に調整し、仕入先への返金・クレジット請求は別途進めてください。仕入先からのクレジット処理で解決するのは金額であり、実際の在庫数ではありません。

仕入先の納品率(フィルレート)とは何ですか?

発注した数量のうち、仕入先が実際に納品した割合のことです。仕入先ごとにこの割合を追跡することで、どの業者が繰り返し納品不足を起こしているかを把握でき、発注量を増やす、早めに再注文する、あるいはより信頼できる仕入先へ取引量を移行するなどの対策を講じることができます。

納品不足を報告するまでの猶予期間はどれくらいですか?

多くの仕入先は取引条件の中で納品不足の申請期限を定めており、その期間は短い場合が一般的です。商品を受け取った当日に不足を報告するようにすれば、期限を逃すことはありません。